僕の言葉

ツイッターでつぶやいたり、好きなテレビ番組を観たり、嫌いな上司に怒られたり、昼間から酒を飲んだりしながら、時間は公正に流れて行くんだけれども、僕はここがどこで、いったい何をやっているのかわからないのだ。

 

目の前に現れた人間に対して必要な会話をして、一日はやがて終わり、また明日がやってくるんだけれども、聞く言葉、見る言葉、話す言葉、思う言葉、そのどれもが、僕の言葉ではないのだ。

 

会社に行けば僕のデスクがあり、一日の予定があり、確かに僕の役割は、この社会に目に見えて存在している。そしておそらくそれらは僕が望んで、僕が選び、僕が勝ち取ったはずなんだけれども、どれもがどこか他人事で、しがみつきたいほど、泣きたいほど、大切なものとは思えないのだ。

 

いったい僕は誰で、何を求め、どこに向かって進んでいるのだろうか。

 

そんなことを考えてしまうと僕は貝のように黙ってしまう。でも僕がいくら黙っていても、周りにいる誰かは常に喋っていて、ひどくうるさい。

 

いったいいつまでこんなことが続くのだろうか。

僕は自分に合った言葉が欲しいと思う。

時間も場所も温度も音量も、自分にしっくりくる言葉に出会いたい。

でもそれは多分、僕の中にしか存在しないのだ。